健康診断で「脈が少し不規則ですね」と言われた、親が動悸を気にしています。そんなきっかけで心電図が測れるスマートウォッチを探し始める人が増えています。ところが2026年9月時点で、日本国内で心電図アプリが医療機器として認められているメーカーは、Apple・Google・Garmin・HUAWEIのわずか4社です。
通販サイトには「心電図」「ECG」をうたう数千円の製品も並んでいますが、医療機器の認証を受けていないモデルは測定の信頼性が確認されていません。見た目が似ていても中身はまったく別物という点が、このジャンルで一番の落とし穴になっています。
この記事でわかること:
- 国内で心電図アプリが使える主要6モデルの比較(価格・電池・対応スマホ)
- 不整脈通知と心電図の違い、医療機器認証の見分け方
- iPhone・Android別、予算別、シニア・運動習慣別のおすすめ
- 購入後に後悔しやすいポイントと正しい使い方
心電図スマートウォッチ比較表【医療機器認証モデル・2026年9月】
いずれも国内で心電図アプリが使えるモデルに絞りました。価格は2026年9月時点の参考価格、電池持ちはメーカー公称の最大値です。
| 順位 | 商品名 | メーカー | 参考価格 | 電池持ち | 対応スマホ | 不整脈通知 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Apple Watch Series 11 | Apple | 62,000〜65,000円前後 | 最大24時間 | iPhoneのみ | あり |
| 2 | Pixel Watch 4 | 52,800円〜 | 最大40時間(45mm) | Androidのみ | 公式サイトで要確認 | |
| 3 | WATCH GT 6 Pro | HUAWEI | 38,000〜40,500円 | 最大21日 | iPhone・Android | 公式サイトで要確認 |
| 4 | Venu 4 | Garmin | 65,000円前後 | 最大約12日 | iPhone・Android | 公式サイトで要確認 |
| 5 | WATCH FIT 5 Pro | HUAWEI | 32,950円前後 | 最大10日 | iPhone・Android | 公式サイトで要確認 |
| 6 | Apple Watch Ultra 3 | Apple | 12万円台 | 最大42時間 | iPhoneのみ | あり |
最初に決めるべきなのは手持ちのスマホです。Apple WatchはiPhone、Pixel WatchはAndroidでしか使えません。家族でスマホの種類がばらばらな場合や、将来乗り換える可能性がある場合は、両対応のGarminかHUAWEIを選ぶと買い替えの心配が減ります。
心電図と不整脈通知の違い、医療機器認証の見分け方

心電図(ECG)は「自分で測る」機能
スマートウォッチの心電図は、実際に使うと想像以上にシンプルです。指でリューズやベゼルに約30秒触れて記録する1誘導心電図です。病院で胸や手足に電極を10個付けて測る12誘導心電図とは違い、見られる範囲は限られます。主に心房細動(心臓の上の部屋が細かく震え、脈が不規則になる状態)の兆候をチェックする用途で使われます。
不整脈通知は「自動で見守る」機能
不整脈通知は、光学式の心拍センサーがバックグラウンドで脈のリズムを確認し、不規則なパターンが続いたときに知らせてくれる機能です。自分で測らなくても気づくきっかけになる点が、心電図との大きな違いです。Apple Watchは国内でこの機能が認められています。
医療機器認証を確認する3つの方法
- メーカー公式サイトで「管理医療機器」「医療機器認証番号」の記載を確認する
- 家庭用心電計プログラムとしての認証か、単なる健康指標表示かを見分ける
- 通販サイトの商品名だけで判断せず、型番で公式情報と照らし合わせる
なお、Apple WatchやPixel Watchの心電図アプリは22歳以上が対象とされています。子どもや学生の見守り用途には向かない点も覚えておきましょう。
心電図が測れるスマートウォッチ6選の特徴

1. Apple Watch Series 11(62,000〜65,000円前後)
国内でいち早く心電図アプリと不整脈通知の両方を提供してきたシリーズです。測定結果はiPhoneのヘルスケアアプリに自動で保存され、PDFとして書き出して受診時に医師へ見せられます。心房細動の履歴を記録する機能もあります。
- メリット: 不整脈通知と心電図の両方、ヘルスケアアプリとの統合、Suica対応
- デメリット: 電池は最大24時間で毎日充電が必要、Androidでは使えない、SEシリーズは心電図非対応
2. Google Pixel Watch 4(52,800円〜)
Androidユーザーが心電図を使いたい場合の本命です。約30秒で測定でき、結果はPDFで保存・共有できます。45mmモデルで最大40時間とApple Watchより電池が持ち、Suicaにも対応しています。
- メリット: Android向けで心電図とSuicaの両方、明るく見やすい画面
- デメリット: iPhoneでは使えない、厚さ12.3mmとやや厚め
3. HUAWEI WATCH GT 6 Pro(38,000〜40,500円)
4万円前後で心電図と最大21日の電池持ちを両立したモデルです。iPhoneとAndroidの両方で使え、血中酸素やストレス、睡眠もまとめて記録できます。充電が週1回以下で済むため、毎日の充電が負担になりがちなシニア世代にも選びやすい1台です。
- メリット: 価格と電池持ちのバランス、両OS対応
- デメリット: 電子マネー非対応、AndroidではHUAWEI Healthアプリを公式サイトから導入する必要がある
4. Garmin Venu 4(65,000円前後)
運動習慣のある人に向くモデルです。Garminは2025年春から国内で心電図アプリの提供を始めました。最大約12日の電池持ち、高精度GPS、トレーニング負荷の分析がそろい、ランニング中の心拍管理と日常の心電図チェックを1台でこなせます。
- メリット: 運動データの充実、両OS対応、Garmin PayでSuica対応
- デメリット: 価格が高め、心電図対応機種が限られるため購入前に型番の確認が必要
5. HUAWEI WATCH FIT 5 Pro(32,950円前後)
四角い画面で文字が大きく表示される、軽量なモデルです。3万円台前半で心電図に対応しており、最大10日の電池持ちがあります。腕の細い人や、丸いウォッチがごつく感じる人に向いています。
6. Apple Watch Ultra 3(12万円台)
チタンケースで頑丈さと電池持ち(最大42時間)を強化した上位モデルです。心電図・不整脈通知の機能はSeries 11と同等のため、健康管理だけが目的なら無理に選ぶ必要はありません。登山やマリンスポーツもする人向けです。
予算別・スマホ別・利用者別のおすすめ

| 条件 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 予算3万円台 | HUAWEI WATCH FIT 5 Pro | 心電図付きで最も手頃な価格帯 |
| 予算4万円前後 | HUAWEI WATCH GT 6 Pro | 電池21日で充電の手間が少ない |
| iPhoneユーザー | Apple Watch Series 11 | 不整脈通知とヘルスケア統合 |
| Androidユーザー | Google Pixel Watch 4 | 心電図とSuicaを両立 |
| 運動習慣がある人 | Garmin Venu 4 | GPS・トレーニング分析が充実 |
| 親へのプレゼント | HUAWEI WATCH GT 6 Pro | 充電が少なく両OS対応 |
シニア世代に贈るときのポイント
70代の親に贈る場合、機能の多さよりも「充電を忘れない」「文字が読める」「設定を家族が手伝える」の3点が続くかどうかを左右します。毎日充電が必要なApple Watchは、本人がiPhoneを使いこなしていて充電習慣がある場合に向いています。そうでなければ、1〜3週間電池が持つHUAWEIのほうが、引き出しにしまわれずに使い続けてもらえる可能性が高いでしょう。
心電図スマートウォッチで後悔しないための注意点
よくある失敗談
- 「安い心電図ウォッチを買ったが医療機器ではなかった」 — 数千円の製品は認証を受けていないことがほとんどです
- 「SEモデルを買ったら心電図が使えなかった」 — Apple Watch SEは心電図アプリに対応していません
- 「測定のたびに判定不能になる」 — 腕の上で手首が動いていたり、ベルトが緩かったりすると正しく記録できません。机に腕を置き、30秒間じっとしているのがコツです
- 「結果が気になって何度も測ってしまう」 — 一時的な結果に振り回されず、気になるときは記録を持って医療機関を受診しましょう
寿命・保証の目安
毎日充電するタイプは2〜3年で電池の持ちが落ちてくると言われています。メーカー保証は多くが1年間です。Apple Watchは「AppleCare+」、Pixel Watchは有料の延長保証があり、落下や画面割れが心配な人は購入時に検討しておくとよいでしょう。
結局どれを買えばいい?最終結論
- iPhoneで不整脈通知まで欲しい → Apple Watch Series 11
- Androidで心電図とSuicaを両方 → Google Pixel Watch 4
- コスパと電池持ちを重視 → HUAWEI WATCH GT 6 Pro
- ランニングや筋トレもしっかり記録 → Garmin Venu 4
- 3万円台で始めたい → HUAWEI WATCH FIT 5 Pro
併用すると便利なもの
- 上腕式血圧計: 心電図と血圧を朝晩セットで記録しておくと、受診時に医師へ伝えやすくなります
- やわらかい替えバンド: 睡眠中も着けるなら、通気性のよいナイロンやシリコン素材が快適です
- 画面保護フィルム: 日常使いで画面の角をぶつけやすいため、最初に貼っておくと安心です
購入後のセットアップのコツ
- スマホのヘルスケアアプリで年齢・身長・体重を正しく入力する
- 心電図アプリを初回起動し、測定手順のチュートリアルを最後まで確認する
- 不整脈通知がある機種は、設定画面で通知をオンにする
- 気になる結果はPDFで保存し、受診時にすぐ見せられるようにしておく
よくある質問
Q. スマートウォッチの心電図で不整脈が分かりますか?
心房細動の兆候をチェックする目安にはなりますが、診断はできません。あらゆる不整脈や心臓発作を検出するものではないため、症状があるときは測定結果にかかわらず医療機関を受診してください。
Q. 医療機器認証を受けていない心電図ウォッチは使っても大丈夫ですか?
健康の目安として眺める程度なら問題ありませんが、測定の信頼性は確認されていません。心電図目的で選ぶなら、Apple・Google・Garmin・HUAWEIの認証済みモデルが安心です。
Q. Androidスマホで使える心電図スマートウォッチはどれですか?
Google Pixel Watch 4、Garmin Venu 4、HUAWEI WATCH GT 6 Pro、HUAWEI WATCH FIT 5 Proが使えます。Galaxy Watchは2026年9月時点で国内の心電図機能に対応していません。
Q. 心電図の測定にはどれくらい時間がかかりますか?
1回あたり約30秒です。座って腕を机に置き、反対側の指でリューズやベゼルに触れたまま静止します。
Q. 高齢の親に贈るならどれがおすすめですか?
充電の手間が少ないHUAWEI WATCH GT 6 Proが選びやすいでしょう。親がiPhoneを使っていて毎日充電できるなら、不整脈通知のあるApple Watch Series 11も候補になります。
Q. 測定結果を医師に見せることはできますか?
Apple WatchやPixel Watch 4は、記録をPDFとして保存・共有が可能です。受診時にスマホで見せたり、印刷して持参したりすると症状を説明しやすくなります。
毎日の健康チェックを手首から始めよう
心電図スマートウォッチ選びは、「医療機器認証があるか」「手持ちのスマホで使えるか」「充電を続けられるか」の3点で大半が決まります。iPhoneならApple Watch Series 11、AndroidならPixel Watch 4、充電を減らしたいならHUAWEI WATCH GT 6 Proが出発点です。気になる症状があるときは測定より受診を優先しつつ、日々の記録を残す道具として上手に取り入れてみてください。

